悲しみのイレーヌ 感想 あらすじ 書評

書評-読書感想文
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悲しみのイレーヌ ピエール・ルメートル (原題Travail soigné)

この本を読む前に注意点が2つあります。

注意点その1

この本はピエール・ルメートルという

フランスの作家さんが書いた本で

私は

「悲しみのイレーヌ」

「その女アレックス」

「死のドレスを花婿に」

の三作を読んだのですが、

「悲しみのイレーヌ」と「その女アレックス」は

パリ市警のヴェルーヴェン警部が出てくるシリーズ物です。

なので連続で読もうと思うと

「その女アレックス」を先に読んでしまうと

「悲しみのイレーヌ」の結末を一部知ってしまいます。。

私が初めてこの作家さんを知ったのが

本屋大賞 翻訳小説部門1位の「その女アレックス」だったので

私は「その女アレックス」を先に読んで

このピエール・ルメートルさんの作品をもっと読んで

みたいと思ったので

後から「悲しみのイレーヌ」を読んでしまいました。

なので「悲しみのイレーヌ」は一部ネタバレ状態で

最後まで読まなければいけませんでした(笑)

皆さんはシリーズで読む際は必ず

「悲しみのイレーヌ」そして「その女アレックス」

の順に読んでください。

あと「死のドレスを花婿に」は

シリーズではないので読みたいタイミングで読めます。

注意点その2

この作家さんの作品はどれも描写がグロいです。

話の内容や伏線などとても秀逸で面白いのですが、

とにかく内容が残虐で結末まで読んでも、

晴れやかな気分にはなりません。

ただ、とても後味が悪くさせられるのも

この作家さんの物語が素晴らしいからなんだと思います。

つまらない本だと、後味にいいも悪いもありませんからね。

まぁ兎に角、残酷な内容が苦手な人には絶対にオススメできません。

評価★★★★★

本編の感想

「悲しみのイレーヌ」の内容ですが、

猟奇的な殺人事件をフランス市警の

ヴェルーヴェン警部が追っていくという、

いたってシンプルなストーリーなのですが、

特徴的なのが主役の警部、ヴェルーヴェンさんが

とても低身長という設定になっているという所です。

この警部のシリーズを2冊読みましたが、

低身長の設定がとても重要になった部分は

私が読んだところ一度もありませんでした。

なぜこの様な設定なのか作者さんにお会いする機会があれば聞いてみたいです。

あと、この話の私的な最大の謎は、

"手紙が届いて住所がわかっているのに何故もっと警戒しなかったのか?"

という部分でした。

あまり書くとネタバレになるので書きませんが、

この謎を解けた方がいらっしゃったら是非教えてください!

あまり読解力に自信のない私にはこの部分がとても気になりました。

とにかくミステリー好きで、

そして残酷な物語がお好きな方にはオススメの一冊です!

ピエール・ルメートル (編集), 橘 明美 (翻訳)

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追記

作品の中で出てくる小説ですが、なんとamazonで販売されてました(笑)
実在の小説だったんですね!

刑事マルティン・ベック
ロセアンナ
マイ・シューヴァル , ペール・ヴァールー

夜を深く葬れ
ウィリアム・マッキルヴァニー

ブラック・ダリア
ジェイムズ・エルロイ

アメリカン・サイコ
ブレット・イーストン・エリス

さすがに

影の殺人者
フィリップ・チャブ著

はありませんでしたが(笑)

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