その女アレックス 感想 あらすじ 書評

書評-読書感想文
この記事は約3分で読めます。

この本を読む上で2点注意点があります。

注意点その1

悲しみのイレーヌの書評でも書きましたが、

「悲しみのイレーヌ」と「その女アレックス」は

ピエール・ルメートルさんが書いた小説で、

その中のヴェルーヴェン警部のシリーズで話が繋がっています。

なので私のように順番を間違えて読んでしまうと、

悲しみのイレーヌを一部ネタバレ状態で読まないといけなくなります。

くれぐれも、シリーズで読みたい!というかたは、

「悲しみのイレーヌ」→「その女アレックス」の順に読みすすめてください。

注意点その2

ピエール・ルメートルさんの作品は全体的に内容が残虐です。

しかも読んだあとの後味が、これは私個人の意見ではありますが、

すこぶる悪いです。

読んだ後の気分は大抵どんよりします。

ピエール・ルメートルさんの作品をこれまで3冊読みましたが、

ことごとく読んだ後どんよりしました(笑)

私は本来、問題が解決したり、ハッピーエンドになる話が好きです。

そんな私がこんな読んだ後どんよりした気持ちになるのがわかっているのに3冊も読んでしまったのは、

この作者の書く小説が根本的に面白いからだと思います。

とはいえ、読んで後確実にどんよりしますので、ミステリー好きで

残酷なお話でも大丈夫な方には是非おすすめします。

本編の感想

本の内容ですが、この「その女アレックス」は

本屋大賞 翻訳小説部門1位に輝いた小説で、

当時本屋さんで賞の授賞をデカデカと書かれていて、

平積みになっていたので買って読んでしまいました。

おかげで、「悲しみのイレーヌ」を多少ネタバレ状態で読むハメになったのですが(笑)

このお話、とにかく何回かひっくり返されます。いい意味で。

で、最後まで結末はわかりません。

そして内容は残酷です。

殺人事件の手口はもちろん、登場人物たちの内面も。

そして最後には全ての謎は解けますが、読んだ後、

結末を見ても晴れやかな気分にはなりません。

何故晴れやかな気分にならないかと言うと

この作品に登場するヴェルーヴェン警部はとても洞察力に優れ

本質を見抜き事件の全容を解明するのですが、

結局誰も救えません。

被害者はもちろん、加害者も。

この"被害者"と"加害者"も入り乱れるのですが。

とても素晴らしい本なので、

是非

悲しみのイレーヌ

その女アレックス

傷だらけのカミーユ

の順に三冊を読んでみてください。

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