わが母なるロージー ピエール・ルメートル(著) 感想 あらすじ 書評 要約

Rosy & Johnプログラミン独習
この記事は約7分で読めます。

わが母なるロージー (原題 Rosy & John) ピエール・ルメートル

この本を読む上で2点注意点があります。

注意点その1

悲しみのイレーヌ、その女アレックスの書評でも書きましたが、
「悲しみのイレーヌ」と「その女アレックス」「傷だらけのカミーユ」は
ピエール・ルメートルさんが書いた小説の中の
ヴェルーヴェン警部が出てくるシリーズ物です。

ただ、今回のストーリーは物語的にはあまり繋がりがないので
それほど気にすることはないのですが、
話の時系列としては

「悲しみのイレーヌ」

「その女アレックス」

「わが母なるロージー」

「傷だらけのカミーユ」

の順番になっています。
ただ、発売は今回の「わが母なるロージー」が最新です。
「傷だらけのカミーユ」
に登場してくる人物が一部出てきます。

注意点その2

ピエール・ルメートルさんの作品は全体的に描写がけっこう残虐です。
心理描写がエグかったり、たんに殺されたりする描写が残虐だったり。
ただ、今回の「わが母なるロージー」には残虐な表現があまりなかった
ような気がします。(変に慣れてしまっているだけかもしれませんが、、)
ただ、登場人物の内面はドロドロです。

評価★★★★★

本編の感想

ピエール・ルメートルさんの書くストーリーは
基本的にほぼハッピーエンドはありません。
このシリーズのヴェルーヴェン警部は絵が得意で
そこからくる鋭い洞察力で数々の事件の真相を
紐解いていきます。
ただ、事件の全容を解明するのですが、
時すでに遅かったりして結局誰一人救えなかったりします。
ヴェルーヴェン警部 自身についても。

なのでそれほど読んだ後の後味は良くはないのですが、
それでもシリーズで読んでしまうほど
ストーリーは素晴らしく、引き込まれます。

本の内容ですが、連続爆弾事件が発生。

とても速い段階で容疑者がつかまり、
次の爆発事件を阻止するべく
容疑者とヴェルーヴェン警部の心理戦が始まります。
そこからが、予想がつきません。
というか、ドロドロし過ぎて通常の思考では
犯人の動機や、本当の目的なども見当がつきせん。

そして予想もつかない結末を迎えます。
この本は電子版で買ったので、読み終えるまで気づきませんでしたが、
220ページで結構話としては短いです。
時系列で話が進むので、どんどん読み進み
あっという間にフィナーレを迎えます。

私は最後まで読んでから、もう一度最初読みました。
結末を読んでから読み返すと
取り調べ室でヴェルーヴェン警部とやりとり
している犯人の描写がとてもよくできていて
ここはこうゆうことだったのか、
と改めてこの本の面白さに気づきました。

さっと読めるとても素晴らしいお話でした。

ピエール・ルメートル (著), 橘明美 (翻訳)

電子書籍なら 悲しみのイレーヌ その女アレックス 傷だらけのカミーユ 合本があります!

コメント

タイトルとURLをコピーしました